ゾフィーとウルトラマン
しかし、最初にゾフィーが地球に現れた時のセリフからは、どうも兄弟のやりとりのような気配が感じられません。
何か、上級機関から駆け付けた助っ人のような立ち位置にあったように思います。
しかし、人間たちの手によって、ゼットンはあっさりやられます。
ある瞬間を境にして、人間たちはウルトラマンの助けを必要としなくなったのです。
わたしはリアルタイムではウルトラマンを観ていませんでした。
あとで観たのです。
再放送や録画を期待できない、一回限りの体験としてテレビ番組を観ていた時代でした。
その後のないはずの一回限りの視聴の中で、子どもたちは、光り輝く命がウルトラマンに吹きこまれるのに立ち会ったのです。
フィクションが神話になり、そして人の心を強く動かす時代だったのでしょう。