アンナー・ビルスマとマルコム・ビルソンで、ベートーヴェンのチェロソナタを聴いていました。
古楽器による演奏の録音で、淡泊で雜味がなく、音の伸びと沈降とは明らかに演奏者の技術によるものでした。
特にビルスマは、バッハ無伴奏での思案しながらの散歩のスタイルが、やはりベートーヴェンでも出た、という感じがしました。
カザルス、シュタルケル、ロストロポーヴィチに続いて、ビルスマは不滅の奏者であると言えるでしょう。
以上の見解は、今も変わっていません。チェロの響きを父はとても好んでいました。そんなことを思い出します。